作業療法士の実習は辛い?その理由と乗り切るためのコツ

実習

実習が辛くてもう辞めたい。
辛い実習がこれからあると思うと怖い。

このように感じている作業療法学生は、多いのではないでしょうか。

作業療法士を目指す学生にとって、実習は非常に重要なステップです。

しかし、実習の大変さから不安やストレスを抱えることも珍しくありません。

本記事では、作業療法士の実習の基本的な情報をはじめ、辛いと感じる理由、そしてそれを乗り切るための具体的な方法を解説します。

これから実習に臨む方や、現在実習中の方はぜひ最後までご覧ください。

作業療法士の実習は必須

作業療法士になるためには、国家試験に合格することが必要です。

しかし、その前提として実習の単位を取得することが求められます。

実習は、作業療法士としての基礎的な知識や技術を実際の現場で応用し、患者との関わり方を学ぶ貴重な機会です。

実習の意義

実習の意義は、以下の通りです。

実習の意義詳細
実践的なスキルを習得する学校で学んだ解剖学やリハビリテーションの理論を現場で応用する力を身につけます。
患者とのコミュニケーションを学ぶ医療現場では、患者との関わり方が治療の効果に大きな影響を与えます。
実習では、その基本的な姿勢や対応法を学ぶことができます。
将来の職場を見据える機会実習先は卒業後の就職先の候補になる場合もあります。
現場の雰囲気や働き方を体験し、自分に合う職場を見つけるための参考にもなります。

作業療法士の実習先

実習先は病院やリハビリテーション施設を中心に、さまざまな場所が選ばれます。

それぞれの実習先の特徴を見ていきましょう。

総合病院・リハビリテーション病院

総合病院やリハビリ専門病院では、幅広い患者層を対象とした実習が行われます。

急性期リハビリでは、入院直後の患者に対するリハビリを学び、回復期リハビリでは自宅復帰を目指す患者へのアプローチを体験します。

精神科病院

精神科病院では、統合失調症やうつ病、認知症などを抱える患者さんを対象とした実習が行われます。

創作活動やレクリエーションなどのリハビリを通じて、患者さんの心と体の健康を目指します。

介護施設

介護老人保健施設やデイケアでは、高齢者に特化したリハビリテーションを学びます。

生活環境に合わせた支援が中心となり、患者さんの「生活の質(QOL)」を向上させるための作業療法を体験できます。

訪問リハビリ

患者さんの自宅を訪問し、生活の中で行うリハビリを学びます。

家庭環境に合わせたリハビリ計画を立てるスキルを習得する貴重な機会です。

作業療法士の実習内容

実習は「見学実習」「評価実習」「総合臨床実習」と段階的に行われ、学年や学習段階に応じてその内容が異なります。

それぞれの段階で何を学ぶべきかを理解しておきましょう。

見学実習

対象学年主に1~2年生
目的作業療法士の仕事の流れや現場の雰囲気を理解する。

実際の治療やリハビリ風景を観察し、患者や医療スタッフがどのようにコミュニケーションを取っているのかを学びます。

初めての実習で緊張することも多いですが、積極的に質問することで理解を深めましょう。

評価実習

対象学年2~3年生
目的患者の評価を行い、データをもとにリハビリ計画を立てる基礎を学ぶ。

ROM測定(関節可動域の測定)や筋力評価、姿勢分析などを行います。

現場での実践を通じて、患者の状態に応じたアプローチを学びます。

総合臨床実習

対象学年3~4年生
目的作業療法士としての実践力を身につける。担当患者を受け持ち、治療計画を立案・実施する。

アセスメントから治療後のフィードバックまで、一連のプロセスを経験します。

臨床での実践力や、患者さんとの信頼関係の築き方を習得する重要な時期です。

作業療法士の実習が辛い理由

実習が「辛い」と感じる理由には、いくつかの共通した要因があります。

それぞれの理由を理解し、適切な対処法を知ることで、ストレスを軽減できるでしょう。

作業療法士の実習が辛いと感じる理由は、以下の通りです。

  • 孤独感がある
  • バイザーが厳しい
  • 課題の量が多い

それでは一つずつ見ていきましょう。

孤独感がある

実習生は多くの場合、一人で実習先に配属されるため、同じ立場の仲間がいない環境で過ごします。

バイザーや患者さんとの関わりはありますが、同じ学生という立場の人がいないため、悩みや不安を気軽に相談できる相手がいません。

また、慣れない環境での実習に加え、宿舎での一人暮らしを経験する学生も多く、実習後の時間も独りで過ごすことになります。

さらに、臨床現場では専門職として振る舞うことが求められるため、素直な感情を表現しにくく、この状況が孤独感をより強めてしまうのです。

バイザーが厳しい

バイザーは学生の将来を考え、高い基準を設定して指導にあたります。

しかし、その厳しさは時として学生にとって大きなストレスとなるでしょう。

特に、細かな指摘や厳しい評価、時には感情的な指導を受けることもあり、精神的な負担が増大します。

また、バイザーによって求める水準や指導方針が異なることもあり、その都度適応を求められます。

さらに、臨床現場での失敗は患者さんの安全に関わるため、指導も必然的に厳格になり、それが学生にとって重圧となるのです。

現在、実習指導者は「臨床実習指導者講習会」の受講が必須となっています。

「学生評価の方法」や「ハラスメント防止」について学んでおり、昔より学生さんを理解している指導者が多くなっているはずです。

課題の量が多い

実習中は日々の臨床業務に加えて、多くの課題をこなす必要があります。

具体的には、デイリーノートの作成、症例報告書の執筆、評価実施記録の作成、治療プログラムの立案などが課されます。

また、翌日の準備や予習も必要で、十分な休息時間が取れないことも多いです。

さらに、提出された課題に対して修正指示が出されることも多く、限られた時間の中で質の高い成果物を作成するプレッシャーは大きなものとなります。

学校によっては、作成する課題の量を少なくしている所もあります!

文章でアウトプットすることも大切ですが、課題が多すぎて臨床での学びに影響があるのは私は反対です。

作業療法士の実習を乗り切るコツ

辛い実習を乗り切るためには、いくつかの心構えと具体的な行動が役立ちます。

以下のコツを参考にしてみてください。

  • 学校の先生に相談する
  • バイザーに相談する
  • ココナラで悩み相談をする
  • 患者と関わる機会は貴重だと考える

実習が辛いと感じている方は、ぜひ実践しましょう。

学校の先生に相談する

実習で困ったときは、学校の先生への相談が効果的です。

先生方は多くの学生の実習指導経験があり、様々な課題や問題への対処法を知っています。

特に実習担当教員は定期的に実習施設を訪問し、実習指導者とも連携を取っているため、具体的なアドバイスが得られます。

また、教員は学生さんの普段の学習状況も把握しているため、個々の特性に合わせた助言が可能です。

さらに、実習先では言いづらい悩みも、学校の先生なら客観的な立場で聞いてもらえます。

早めに相談することで、問題が大きくなる前に適切な対応が可能となるでしょう。

バイザーに相談する

バイザーへの相談は、実習を乗り切る上で重要な手段です。

バイザーは学生さんの成長を願って指導しているため、困っていることを正直に伝えることで、より適切な指導方法を考えてくれます。

特に、評価や治療に関する具体的な疑問点は、その場で確認することが望ましいです。

また、日々の振り返りの時間を活用して、自分の課題や改善点について率直に話し合うことで、より効果的な学習が可能となります。

バイザーとの良好なコミュニケーションは、実習の成功に直結します。

ココナラで悩み相談をする

オンラインの相談サービスココナラでは、では、作業療法士や実習経験者に匿名で相談できます。
実習中の具体的な悩みや不安について、第三者の立場から客観的なアドバイスを得られることが特徴です。

また、時間や場所を選ばず相談できるため、実習の忙しい期間中でも利用しやすいというメリットがあります。
さらに、過去に同じような悩みを乗り越えた先輩からの経験談を聞くことで、新たな視点や解決策が見つかるはずです。

ただし、実習先での具体的な出来事は、守秘義務の観点から詳しく記載しないよう注意しましょう。

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患者と関わる機会は貴重だと考える

実習期間中に患者さんと関わることができるのは、とても貴重な学びの機会です。

教科書では学べない、実際の症状や反応を直接観察し、体験することができます。

また、患者さんとのコミュニケーションを通じて、その方の生活背景や価値観を理解し、より適切な支援方法を考える機会となります。

さらに、患者さんの変化や改善を実際に目にすることで、作業療法の効果を実感し、専門職としてのやりがいを見出すことができるでしょう。

この経験は、将来の臨床現場で必ず活きてくる大切な財産となります。

まとめ

作業療法士の実習は、学生にとって成長の場であると同時に、精神的・肉体的な負担を伴うものです。

しかし、孤独感や厳しい指導も、将来の自分を支える大きな糧となります。

本記事で紹介したコツを実践し、自分に合ったペースで取り組むことを心がけてください。

あなたの努力が、必ず作業療法士としての未来を明るくするはずです。応援しています!

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